バーチャル博物館製作メモ(その15)


Warning: getimagesize(/home/apache/moodledata/filedir/09/24/0924102448e79596dcf179832eb81213c30b6c46): failed to open stream: No such file or directory in /home/apache/moodle-4.1.5+/lib/filestorage/file_system.php on line 418

バーチャル博物館製作メモ(その15)

- Yan Lauria の投稿
返信数: 0

《その10》で「次回で最終回か」と書いてから《その14》になったが、あと3回ぐらい書く予定。

没入感

某研究所の可視化プロジェクトとしてアビス海文台を手がけていた頃、それを所内でデモする時になかなか手ごたえが得られない。その頃はまだSecond Lifeの悪評が残っていたのも一因と思われるが、「没入感」というのも重要な要素と思う。

自分で操作してこその没入感を、デモする相手にも感じてもらうためには、次のようなことまで考えないといけなかった。

  • 大画面・高解像度:人間の視野に占める映像の割合が高いほど没入感が高まるのは映画館でお馴染み。PCプロジェクタもHD版が普及したが、スクリーンもHD用でないと効果的でないらしく、HD用のスクリーンというのは高いらしい。また、55インチの4KディスプレイにSLとJOGを映し出したことがあるが、これはほんとに素晴らしい。有機ELの4Kが普及する時代が待ち遠しい。
  • インタラクティブ性:ただ受動的に見せるだけだと、映画の映像の方がよほど凄いが、これは長い時間を掛けてレンダリングしたものを再生したに過ぎないことを知らない人には、リアルタイムでレンダリングしていることの凄さに気付かない。デモする際の説明と同期させながら建物やアバターの回りをぐるりと回すなどのカメラワークが効果的。
  • 3D:3Dモデリングしてあるだけでは不十分。前にも書いたと思うが、WindLightでシェーダーの効果を調整して遠くがもやるようにする「空気遠近法」と、3DマウスのFlyCamモードでドローン搭載カメラのように常にゆったりとカメラを動かし続ける「動的立体視」も駆使する。
  • アバター:映像の中にアバターが登場するようにする。アクションを取らせればなお効果的だが、自分以外の協力者がいないとできない。
  • 画面の中の動き:動的立体視やアバターのアクションのほか、風にそよぐ木々とか、空を飛翔する鳥など画面の中に動きがあること。Hayabusa Design Nature(http://maps.secondlife.com/secondlife/Fighting%20Spirit/99/169/23)の木々(TreeとWind effectで検索すれば見つかる)や、ee Oh(http://maps.secondlife.com/secondlife/Maru/84/97/21)の空を自由に飛び回る鳥とかが、JOGでもできないものだろうか?
  • 環境音:視覚以外に聴覚も刺激する。今回はこの環境音について詳しく書きます。

 

環境音について

自然の景観を作れば、山なら鳥や虫の鳴き声、海なら波の音とカモメの声が必要だ。

SLでアップロードできるのはwave、PCM形式、44.1Mhz、ステレオ、10秒以内だという。詳しい方法は例えばこのサイトをどうぞ。

Aipiro.com

http://www.aipiro.com/lsltips/index13.htm

たぶんOpenSimも同じですよね?

(SLでは?)

有名なのは

Acoustic Alchemy/ ベンダー名SoundSceneHastur Pierterson作)

http://maps.secondlife.com/secondlife/SkyBeam/118/196/39

というシムがあるが、今現在はサーバーダウンで閉館中なので、公式サイト

https://soundscenes.com/catalog/atmo/

で音のプレビューが可能。そのままSL Marketplaceから購入できる。ひとつ89 L$。

これよりずっとお買い得なのがこちら(Arianneさん情報)。

+eChau+(えちゃう。Epo Chau作)

http://maps.secondlife.com/secondlife/Tokyo%20Sea/170/202/22(SL内の本店、音のプレビュー可能)

音源の品揃えは少ないが、セミ4種、コオロギ、マツムシ、波の音、カモメがあり、日本の海と山はこれで揃ってしまう。

もうひとつ、Arianne情報ですが、SL Marketplaceは日本語で検索できない。その時に便利なのが一つ目のSS。パトラッシュ神社で有名なzzzの竹小路という区画に立っている看板。

http://maps.secondlife.com/secondlife/zzz/216/217/22

この竹小路はベルギー人の杏さんが作っている日本庭園だが、そこに棲んでいるほ乳類、鳥類、昆虫、両生類、爬虫類、水生生物の一覧がこれ。日本語と英語で併記されているので、この英語でSL Marketplaceを検索すると、鳴き声を含むいろんな生物が検索できる。

Arianneさんに「虫の音を売ってる所を探してるんだけど。」って尋ねたら、この看板を教えてくれた。日本の生物をこれだけ調べたベルギー人も凄いが、それを即答するArianneさんも凄い!

(OpenSimなら?)

OpenSimだとどうするんだろう? 音データを最初のAipiro.comの方法で所定の形式のWAVデータに変換してアップロードするしかないんだろう。ロイヤリティフリーのWAVデータの有料サイトがある。

StoryBlocks (AudioBlocks)

https://www.audioblocks.com/royalty-free-audio/sound-effects

ここは音のプレビューがとても便利で探しやすいし、欲しい音源がよく見つかるが、値段的には微妙。

非商用なら無料(クリエイティブコモンズライセンス)のサイトがこちら。

freesound

https://freesound.org/browse/tags/

ここから希望のタグを選ぶ。これも音のプレビューができるので、これがいいかもしれない。

JOGのクリエータの皆さん、ほかにいいサイトをご存知でしたら、教えてください。

ちなみに、これらのサイトではザトウクジラの歌声でいいのがないので、アビスではYouTubeで見つけたものをメディア共有で流している。

 (つづく)