バーチャル博物館製作メモ(その10)

バーチャル博物館製作メモ(その10)

- Yan Lauria の投稿
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訪問者への対応

もともとの「どうやって来場者とかかわりを持てるようにできるか?」の問題がまだ片付いていなかった。

(ビジターカウンター)

まずはビジターカウンターを設置しなければ始まらない。設置場所から96m以内の訪問者をカウントするタイプと、リージョン全体で訪問者をカウントするタイプがあるが、スカイに展示物を置いた場合は、96m以内をカウントするタイプを地上と上空に置く。そうすれば、いかに訪問者が上空の展示を見ないかが思い知らされる。

アビスの場合は、Farwell, Lily, The Science Circle, Jabara Land Atlantisという4リージョンと、それらの上空展示で9つのビジターカウンターを置いている。そうすると、訪問者の流れも見えてくるが、スカイへの誘導は本当にこれでもかというぐらいに工夫しても、なお難しい。

(リピーターのリスト)

集計してリピーターを見る。ビジター情報はメールで送られてくるか、カウンターから読み出してExcelか何かに入力し、ソートすればリピーターが分かる。

リピーターが増えてくるとうれしいものだ。増やすにはアバターリストを作って展示のアップデート情報を送る必要があるが、対面で案内しない限りはややこしいグループ登録を自分でしてくれる訪問者などいない。

そこでグループを作らず、勝手に3回以上訪問した人をリピーターのリストに加え、それでメールニュースを送るようにする。その際、メールニュース不要の方は「No」とIMしてくれるようお願いを付して送る。それでも「なぜ勝手に送りつけてきたんだ」と文句言う人が必ず出てくる。手順としては「不要なら不要と言ってくれ」と毎回尋ねて送っている。「必要なら必要と言ってくれ」でわざわざ返事してくれる人はいないので、これ以外に方法がないし、そんなに問題のある方法ではない気がする。それに、お店と違って博物館なので、興味を持って見てくれた人で文句を言ってくる人はいないと思う。クレームを付けてきた相手には「だから毎回、送っていいか尋ねてるでしょう?」と返事すると、みんな納得してくれる。

正攻法としては、クリックすればグループに登録される手段を用意する(SLに有料サービスがある)。グループ登録すれば博物館好きの人が喜びそうな特典を用意する。考えればできるはずだし、その方が中身の濃いグループが作れるかもしれないが、なかなかできない。

(集計)

ビジターカウンターの中には使用言語が分かるものもある。来場する時間帯と来場者が住んでいる地域の関係が浮かんでくる。やはり日本人ならゴールデンタイムが合うので助かるし、そうでなければそれなりに身構えないといけない。

裏作業と探検が多い私の場合はもちろんインワで出くわすことはほとんどないので、来場回数の多い人からIMを送る。中には熱烈な返信が返ってくることがあり、私の論文を引用してくれた最初の研究者になった。

そのうち、英会話教室のグループなのか、大学の課題かなんかで集団でやってくることがある。とにかく20回以上のリピーターでもプロフに何も書いていない人が多い。IMを送れば何か分かる。

累計入場者がネットで4万人にもなると、もはや手作業の集計では追いつかない。来場者のメール通知とデータベースが連動したシステムがないと来場者集計だけに時間を食ってしまって仕方がないが、トリッキーな処理をしているのでいまさら自動化できない。もしこういうシステムを作ってくれる人がいたら、ぜひ買います!

(つづく)