もとちゃ美術館の最大のポイントは、高度(Z座標)または進行方向に対応して作品を発表年の順に並べることに加えて、進行方向に直行する第2の評価軸を導入できないか試みたところにあります。
最初は多神教的な「ウジャトの目」と一神教的な「プロビデンスの目」の対比というのが、最初の着想だったようで、これを右目と左目(または左脳と右脳?)のどちらに対応させるかは頭が痛くなるのでやめておいて、その後、Heinrich Wolfflin/ ハインリヒ・ヴェルフリンとGustav Rene Hocke/ グスタフ・ルネ・ホッケという2人の類型化を組み合わせたものが、もとちゃ美術館の入り口に掲げられている。
これでいくと
【進行方向に向かって左】 | 【進行方向に向かって右】 |
立体的 動的 多様性大 非幾何学的 (狩猟民族的) (多神教的) |
平面的 静的 多様性小 幾何学的 (農耕民族的) (一神教的) |
それで、そういう尺度でもとちゃ美術館の中を歩いて回ったんですが、どうもこの通りには並んでいない^^::。
それで、今は「感性的な美」vs「理性的な美」という対比でもう一度見直してみようと思っているところです。
「美」というのは「感性的」なものであって、「理性的な美」なんてありえない気もしたのですが、ピラミッドみたいに、一神教的世界観の元では「理性的な美」というのがあるような気もしてきました。
感情にも悲しみや怒りや笑いという本能的な感情以外に、一神教的な幸福感みたいなのは、本能とちょっと違うところにある気もします。この辺りは、私には理解しがたいところがあるのですが、欧米の近代史の中で、論理的にすべてを解釈しようという強烈な世界観があって、これが文明の高度化という大きな成功に繋がったわけなので、それと同じ尺度で「理性的な美」というものもあるのではないかと。
皆さんは、どのように考えられるでしょうか? とにかく、これを決めないと、新しい作品を追加することができないので、みなさんもぜひアビスのもとちゃ美術館を訪れて、考えてみてはどうでしょうか?