Yan Lauria による投稿

もとちゃ作品には教育コンテンツとしても価値があり、お母様とご親族からも長く世の中のために役立ってほしいとご希望いただいており、そのためにはもとちゃさんのPCを操作することのお許しもいただいています。

これについて、昨晩、SLアビス海中バーでアカーシャさんとテディーさんと打ち合わせしました。

・JOG内のアビスとTakoyaki IslandについてはIseki先生より、もとちゃアカウントをほかの誰かにヒモ付けすることが可能とのこと(Takoyaki Islandをメンテすることが条件)。またアビス内についてはYanの神様権限でメンテすることも可能。

・もとちゃさんのレンタルサーバー上の小樽シムの保存が緊急。レンタルサーバー代がどこまで支払われているか分からず、お母様の方でもとちゃさんのクレジットカードを停止する必要もあります。すでに建物データ等はテディーさんの方がほぼ取得されているとのこと。地形データをもとちゃPC側からダウンロードできないか2/20(土)にもとちゃ家を訪ねる予定ですが、ご同行可能な方はおられますでしょうか?

 また、JOGでリージョンを保有されている方で、地上部分を小樽シムに提供してよいという方、ご連絡をお願いします!!。南北2シムです。すでにアカーシャさんから申し出いただいています。

・「目指せ!たこやき屋」ブログについては、すでに知世さんがアーカイブされていますが、これがどの程度存続しうるものなのかどなたかご存知でしょうか? また、そらまめブログについて、投稿をエクスポートする手段があるのか、また長期に投稿がなくても保存されるのか(当然、そらまめがサービスを停止すればなくなりますが)、このあたりをご存知の方はおられるでしょうか?

・SL内のもとちゃ作品のうち、「近代美術館II」と「地球と生命の進化」についてはJOGアビスにエクスポートされていますが、ノーチラス号の復元についてはまだエクスポートされていません。もとちゃPCのなかにSLへのPWが記憶されているビュワーがないか2/20(土)にもとちゃ家で要確認。

・SL内のびぶさんのシムのファンタジーホールについては、びぶさんと連絡が付かないので保留。

以上のほか、皆さんからなにかコメント・アイデア・要望などありませんでしょうか?

 

知世さん
目指せ!たこ焼き屋はソラマメ上のブログだということは、こういう方法でアーカイブするしかないのでしょうか?
ソラマメ上のブログは長らく投稿してないとどうなるんでしょう?

テディーさん、アカーシャさん、知世さん、ありがとうございます。

皆様、ある程度話が進むと、プライベートなところに踏み込んでいきそうなので、どこかからかクローズドな場所に話を移した方がいいかと思いますが、とりあえず、そのほか協力いただける方、アイデアがある方、もとちゃさんの作品や業績についてこれもぜひ保存したい方などここでご申し出ていただけないでしょうか?

また、栃木県さいたま市大宮(東武野田線の七尾駅)にあるもとちゃさんの家まで来れるという方も手を挙げていただけますでしょうか?

もとちゃさんは入院の直前、自分のPCに届いているメッセージを詠みたくてお母さんにPC操作を頼みましたが、お母さんには操作できませんでした。そこで入院見舞いのあと自宅に伺い、メール、そんくす、JOGにログインしました。SLについてはSinguralityとFirestormではPWが記録されていなかったので、ログインしていません。VL Viewerを使っていると言ってたので、PC内を探せば、見つかるかもしれません。

もとちゃさんの部屋は、目が不自由なお母さんはまったく手を付けていないそうですが、昨年来より寝込んでいたにも関わらず、美術書、哲学書、科学雑誌、SF小説、パソコン関係のマニュアル、大百科事典が整然と整理されていました。

Iseki先生に相談したところ、JOGのアビス内のもとちゃ作品については神モードで操作できるようです。またもとちゃアカウントを別の人のアカウントにヒモ付けすることもできるそうです。小樽シムはレンタルサーバー上にあるらしい。目指せたこ焼き屋ブログの保存の問題もあります。

ご親族の希望を叶えるために、ご協力頂ける方はおられますでしょうか?

皆様

9日の通夜、10日の告別式では親族と親しい友人だけの家族葬として営まれ、もとちゃさんを見送ってきました。

SL/OpenSim仲間では私、つかささん、JSAPO理事長さんの3人が参列しました。お通夜では私とJSAPO理事長さんよりお送りいただいたメッセージを紹介しました。JOGフォーラムに投稿されているメッセージとJSAPO理事長さんから届けていただいた分もあわせて計40人近い方からのメッセージ(大き目のフォントで印刷して30ページ以上)と記帳していただいた方のご芳名をお母さんに渡し、棺にも入れました。記帳してくれた人も合わせると80人近い人数でした。

もとちゃさんはこの数年間、SLとOpenSimでのものづくりだけに没頭していたので、長い間、もとちゃさんと2人暮らしだったお母さんは、孤独そうだったもとちゃさんにこんなにお友達がいて、その作品も多くの人に見てもらっていることを大変よろこんでくれました。またもとちゃさんの作った博物館や美術館が世界にも役立っているのなら、ぜひこれからもそれを残していって欲しいとおっしゃっておられました。

もとちゃさんは仮想空間に没頭するまでは同人誌アニマ・ソラリスで数々のSF小説を高本淳というペンネームで発表されています。そういう意味で、motoko Moonwallは高本淳が創作したヒロインの一人だったかもしれません。アニマ・ソラリスでは今度、追悼特集号を発行することとなり、その同人誌仲間で、日本SF大賞を受賞したこともある上田早夕里さんより次の追悼文を頂きました。

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高本淳さんの才能と作風を知ったのは、いまから20年ほど前、SF同人誌「ソリトン」に参加していたときのことです。当時の参加者の大半は、数名の例外を除いてまだプロ作家ではなく、私もただの一同人に過ぎませんでした。その交流の中で、高本さんの掲載作と出会ったのです。

堀晃さんが主宰だった影響もあってか、「ソリトン」同人の一部には、見事なハードSFを書ける方が何名もおり、そのうちのひとりが高本さんでした。ある惑星の過酷な環境に置かれた主人公が、たったひとりで知恵と技術によってそこから脱出するという展開は、SF好きなら誰もがわくわくするに違いない鉄板のストーリーで、私はそのときに受けた印象を、20年近く経ったいまでも鮮明に記憶しています。

ご本人自身は、ハードSFの書き手であることについて、照れたような否定的なコメントも出しており、一面、それは真実でもあったのだろうと思いますが、緻密なSF設定ができるその才能がどれほど優れたものであったかは、「Anima Solaris」でのシェアードワールド企画における世界設定の多くが高本さんの手によるものであったことからも明らかです。

美術史や技術史にも造詣が深かったそうで、おそらく、あらゆるものを愛で、軽やかに思考し、そのずっと先を見ていたのが、高本淳という書き手の本質だったのだろうと思います。

Second Life や Japan Open Grid でのバーチャル博物館構築で、大変な功績をあげておられたと聞き及び、その仕事が途絶してしまったことが本当に残念でなりません。きっと高本さんの頭の中には、壮大な計画のすべてが最初から存在していたはずで、それは優れたSFを書く方に共通する資質であり、高本さんも例外ではなかったはずですから。

しかし、作られた成果物の中に、高本さんの精神性は確実に保持されているわけで、インターネットを通して、誰もが、これからも、高本さんの仕事を閲覧し続けることができるなら――それはこの時代の本当にありがたいところで、この環境が、いつまでも長く守られることを、私は心の底から願ってやみません。