貼文的作者是 Yan Lauria

9月28日に京大で開催された第3回オープンサイエンスデータ推進ワークショップでSL/OpenSimの教育への活用について発表してきました。

デモのため、フルHD用プロジェクトを用意してもらいましたが、ファイヤーウォールのせいでSL/OpenSimにはアクセスできないことが分かっていたので、事前にBandicamと3Dマウスを使って動画撮影をしました。何度も撮り直ししたので3D酔いに悩まされました。

プレゼン資料は添付pdfのとおりです。

http://jogrid.net/abyss/Cross-disciplinary_collaboration_in_VW_r3.pdf

趣旨は、

・教育分野では、受験勉強のような詰め込み教育では、これからどんどん新しい分野が生まれていく時代の人材を育てられないので、いろんな分野の人と交流し、体験を通じて新しい知識を自分で構築していける教育が必要と欧米では認識されている。

 ・現実世界での異分野交流・体験が難しい生徒のためのプラットフォームとして仮想空間を利用した研究に、欧米ではファンドが付きやすく、論文もたくさん出ている。

・仮想空間を使ったリアルタイムの遠隔教育には、ノンリアルタイムのコミュニケーション・プラットフォームの併用が必要で、(JOGも使っている)Moodleは単なる教育資料の配布・試験だけでなく、生徒自身がプレゼンし、ディスカッションしたり、自らプロジェクトを立案・運営する機能も備えている。

・理系教育と人文学教育を融合するSTEM+Art=STEAM運動が、デザイン重視の産業界の要請も受けて米国と韓国で取り組まれている。アイデアを表現する力としてArtが重視されている。ただし、ひとつ分野の知識が他分野の人にも分かるようにうまく体系化して提供されることが基本であり、人はそうした一つの分野から知識を得て、それをもとに、別の分野にも知識を広げていくことによって、生涯にわたって知識を広げていくことができるようになる。

・仮想空間でのSTEAM教育の実例として、コメットさん、もとちゃさんの美術史・近代史博物館を紹介した。時間軸のほか、横軸として理性的な美vs.感性的な美、農耕民族由来の文化vs.狩猟民族由来の文化などといったさまざまな仮説を検証することを試みている。

・こうした試みから、オープンサイエンスへの取組み方として、各分野で情報発信する場合は、他分野の人にも分かるように、そのディシプリン(流儀)に基づいて体系化して提供する。データポータルはそれら全体を体系化するとともに、異分野協働による新しいディシプリンを生み出す場を提供するべき。

というような流れです。

プレゼン15分のところ10分超過して司会者に怒られましたが、それでもデモは撮影したごく一部しか紹介できませんでした。YouTubeにアップして再生リストにまとめましたので、よかったら見てください。こちらにはJOGのアビスも紹介しています。再生リストにはほかの方が撮影してくださった分も一緒にしてあります。

このほか、いずさんのミュシャ美術館の動画を堺アルフォンス・ミュシャ館の館長さん、学芸員さんに見せてきました。素晴らしいと言ってもらったのですが、あまりに素晴らしいので、これが世の中に知られたら、来館者が減るのではと心配されたほどです。むしろこれによって本物を見たいという来場者が増えるとか、劣化を防ぐために所蔵品のごく一部しか展示スペースに飾れない問題の解決策になると説明しましたが、日本のほかの美術館がやっていないことの先鞭を付けるための理由付けなど、これからもいろいろ吹き込んでいくつもりです。いずさん、よろしくお願いします。

この分の動画はまだYouTubeにアップしていないので、アップしたら紹介します。

斜めに立てかけた長大なはしごよりは、内階段の方が自然な気がします。

そもそも、建物というのは、最上階に昇るための階段というものがそれなりのウエイトを占めているというか、使いやすさからいって建物と階段がもうちょっと一体的にデザインされそうな。つまり、高くしようとすればするだけ、ピラミッドのように裾野が広がっていくのが普通のところ、現代の高層ビルみたいなのがどんと立って、その最上階と地面を結ぶかのように階段を付け足したような外観はなかなか気持ち悪いです^^;;

普通の住居と違って神が住む場所だから、地上とは隔絶したデザインにしたかったのだろうとは思いますが。

Shinobarの考察、凄いと思います。これ、情報考古学学会で発表すると面白そうな。JOGには情報考古学会の理事の廣田さんも参加していることですし。

アバターが居る3D環境が本当にありえた過去を「復元」する強力な手段というデモになると思います。いろんな専門分野の人がアバターになってJOGでこのこの不可解な古代出雲大社を見上げれば、誰かが何か思いつくかもしれないし。

とにかく、大工がいきなり古代出雲大社を建て、いや、やっぱり壊れてしまったかと、だんだん高さを下げていったというよりは、大工が自分(と自分が率いる人夫)で建てた実績をスケールアップしていって経験を積み重ねるという過程をそれなりに経たのではないかと思うと、もっと自然な解がどこか別のところにあるような気がするんですが・・・。

JOGなら自己宣伝方式に拘るのもいいかもしれません。何はともかく製作者の協力を得ないことにはちゃんとした案内ができません。一方、クリエータというのはけっこう口下手な人も少なくないです。

要するにこういうテレポートハブは、シム製作者とのコミュニケーションが肝心だと思います。

よくない先例として、セカンドライフで作成した約300のテレポートハブもOpenSimのHyperGridテレポートハブも、製作者にコンタクトしたのはあまり多くありません。分類とか着地点をどこにしたらいいかとか困った時とか、そのシムにインできなくなったり、移転した時に初めてIMした人もいます。

これ、逐一、製作者にIMを入れておけば、何かmovementを起こせたかもしれません。

それはともかくシム製作者の名前は必ず記録することだけはしていて、お陰で移転時に再発見する時には役立ちましたが。

いくつか平行して作業してしまう悪いクセがあって、ブラウザで書き込み途中でうっかり別のページに切り替えてしまって、幾度も泣いたものです。いつからか書き込み途中で移動しようとすると警告してくれるようになって、こういう事故が減りましたが、それでも、まだこういう事故が起きてしまいます。