で、その海外の教育コミュニティがVW(フォルクスワーゲンではなくVirtual World)の利用をどのように評価しているかについて、フリー百科事典ウィキペディア”Second Life”の「10.2 教育」で長所と短所をまとめています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Second_Life#.E6.95.99.E8.82.B2
要するにマスプロ教育向きでないのは確か。先生の能力にも大きく依存することも確か。時間に余裕のあるどこかの先生と、教育機会に飢えているどこかの意欲的な生徒が出会えれば素晴らしい効果が得られる、という意味では、VWの住民が、そもそも師匠と弟子の幸運な出会いに成り立っているのと同じですね。
もうひとつはシムの去就が頻繁すぎるので、VW内にどのような教育コンテンツがあるかを把握し、アップデートするのが大変というのがあり、それを効率的に行う方法をDraceina Pinionと編み出しています。1プリムで300以上のシムを16に分類して収録したテレポータで、つまりTP時のワールドマップを見れば、90%のシムは生存していることが分かります。
残り10%はテレポートして、見当たらない場合には、コンタクト・パースンのピックやビュワーの検索で移転先が見つからなければ、登録を抹消。テレポートできない場合は、シムが消えたのか、単なるリスタートか、リニューアルのための一時的閉鎖かが分からないので、数日待って、あるいはコンタクトパースンにIMして安否確認します。
これを2か月に一回行うわけですが、やはりちょっとしんどくて、300か所が限界かなと思う。
300か所をうまい具合に分類しないとわけがわからない。学術分類/academic disciplineというのがウィキにあって、教育用という目的のもとではこれで分類すると比較的網羅的になります。そうしてみたのがこちら。
http://www.vwed.org/wiki/List_of_SITES_and_teaching_resources_in_Second_Life
これをどれだけアップデートしていけるかは自信なし。特に社会科学や人文学のシムは外観だけではわかりません。単なるレクチャーホールだけのシムは収録しないことにしていますが、哲学シムとかなんか思わせぶりなシムもあり、結局、同じようなことに関心のあるSL内の探検マニア仲間の推薦次第。
なにはともかく、SLはいかに広範囲な分野のコンテンツを持っているかに驚かされます。日本でも、近くに教育文化施設の乏しい地域はないこともないはずだけど、これらのほとんどが英語なので利用しようがないわけで、JOGのような日本語メインのグリッドが登場すればまた風向きが変わってくるのか、ちょっと期待しています。
そのためにも、ファイヤーウォールのある公的機関・教育機関からのアクセスガイド情報の充実を期待したいです。かなりクセがあるらしいJAMSTECのファイヤーウォールが、SLは通せて、OpenSImは通せない、というのは、やっぱなんか理由があるんでしょうね。